なぜ AWSops なのか
このページの記述の一部(組み込み Steampipe データエンジン、診断 PPTX エクスポートなど)は v1 時点のもので、段階的に更新中です。現行 v2 アーキテクチャは AgentCore 概要とFAQを参照してください。
一言で言うと — AWSops は完全オープンソースであり、AWS マネージドサービスのみで実装された AWS + Kubernetes 運用ダッシュボードです。Steampipe で AWS API を高速に取得してローカルにキャッシュし、Amazon Bedrock AgentCore による Well-Architected 観点の AI 診断まで 1 つの画面で提供します。
オペレーターが数十のコンソールを行き来しながら見ていたものを、1 つのダッシュボード + 1 つの AI アシスタントに統合しました。以下は、顧客環境に導入する際に鍵となる差別化ポイントです。
1. 完全オープンソース · AWS-Native (Architecture v1)
- オープンソース — 全ソースが公開されているため、そのまま自社アカウントにデプロイし、社内の要件に合わせて修正できます。ベンダーロックインがありません。
- AWS マネージドサービスのみで実装 — 外部 SaaS への依存なしに、以下で構成されます:
| レイヤー | AWS サービス |
|---|---|
| エッジ・認証 | CloudFront + Lambda@Edge + Cognito |
| コンピュート | EC2 (t4g.2xlarge, ARM64 Graviton, Private Subnet) + ALB |
| AI | Amazon Bedrock AgentCore(Runtime/Gateway/Code Interpreter/Memory)+ Bedrock モデル |
| IaC | AWS CDK |
- データ・AI・認証・エッジがすべて AWS の中で完結するため、データガバナンス・コンプライアンスがシンプルです。
「このダッシュボード自体が AWS Well-Architected に作られている」— オープンソースなのでその実装を直接検証でき、32 個の ADR(Architecture Decision Record)ですべての設計判断が文書化されています。
2. Steampipe — AWS API を高速に取得してローカルキャッシュ
AWSops のデータエンジンは Steampipe(組み込み PostgreSQL、port 9193)です。
- 380+ の AWS テーブル + 60+ の Kubernetes テーブルを SQL で即座に照会 — AWS API を SQL のように扱います。
- 結果は node-cache で 5 分キャッシュされ、ダッシュボードの主要 23 クエリはキャッシュウォーマーが 4 分間隔で事前にウォームアップしてサブ秒応答を保証します。
- すべてのクエリは
src/lib/steampipe.tsの pg Pool(max 10、8 sequential batch)を通じてのみ実行 — CLI(steampipe query)は 660 倍遅いためコードレベルで禁止(ADR-001)。
→ 結果: コンソールを何度もリロードする代わりに、1 つの画面で全リソースが即座に表示されます。
3. AWS リソースの基本ダッシュボード(43 ページ)
EC2・Lambda・ECS/ECR・EKS(Pod/Node/Deployment/Service/Explorer)・VPC・CloudFront・WAF・EBS・S3・RDS・DynamoDB・ElastiCache・MSK・OpenSearch など 43 ページが、リアルタイムチャートと React Flow トポロジーマップで構成されます。MSK・RDS・ElastiCache・OpenSearch は CloudWatch メトリクスまでインライン表示します。
4. Well-Architected AI 総合診断
/ai-diagnosis は、Amazon Bedrock Claude Opus 4.8 がインフラ全体を自動分析して正式なレポートを作成するツールです。
- 6 つの Well-Architected ピラーのスコアカード — Executive Summary が Operational Excellence・Security・Reliability・Performance Efficiency・Cost Optimization・Sustainability の全体にスコアを付けます。
- 3 ピラーの詳細分析(15+1 セクション) — Cost Optimization・Security・Reliability を深く掘り下げます(コスト概要/コンピューティング/ネットワーク/ストレージ、アイドルリソース、セキュリティ状況、ネットワーク・コンピューティング・EKS・DB・MSK・ストレージ分析など)。
- DOCX / Markdown / PDF / PPTX エクスポート + 週次/隔週/月次スケジュール + 完了時のメール通知。
現在、詳細セクションは Cost・Security・Reliability の 3 ピラーに集中しており、6 ピラー全体は Executive Summary スコアカードレベルで総合評価します。残り 3 ピラーの詳細セクションはロードマップです。
5. コスト効率(低い TCO)
運用ツール自体のコストが低くなるよう設計されています:
- 単一 EC2 t4g.2xlarge (ARM64 Graviton) — Steampipe の組み込み PostgreSQL を同居させ、別途のマネージド DB コストがありません。
- AgentCore はサーバーレス — AI ランタイム/ゲートウェイは呼び出し時のみ課金。
- Bedrock モデルはタスクに合わせて選択 — 分類・ルーティングは Sonnet 4.6、詳細診断は Opus 4.8、高速で低コストなタスクは Haiku 4.5、プロンプトキャッシング適用(ADR-016)。
さらに、このツールは顧客インフラのコストも削減します — Cost Explorer 分析、アイドルリソース検出、FinOps 推奨が診断レポートに含まれます。
6. マルチアカウント(単一画面)
- Steampipe Aggregator パターン —
aws= 全アカウント統合、aws_<id>= 個別アカウント。上部でアカウントを切り替えるか、全体をまとめて表示します。 - アカウントの追加/削除は
data/config.jsonのaccounts[]配列を修正するだけ — コード変更不要(ADR-008)。クロスアカウントは assume-role。
7. EKS コンテナコスト追跡(OpenCost ベース)
- OpenCost + Prometheus で、ネームスペース・Pod・ノード単位の実使用量ベースのコスト(CPU・Memory・Storage・GPU)を追跡します。
- OpenCost がない場合は Request ベースのフォールバックで推定します。
- ECS は別途 CloudWatch Container Insights + Fargate 料金でコンテナコストを算出します。
8. 外部オブザーバビリティ統合(7 種)+ 🆕 自然言語クエリ
AWS データに加え、既存のオブザーバビリティスタックをデータソースとして連携します(SSRF 防止 allowlist、ADR-011):
| 種類 | プラットフォーム |
|---|---|
| Metrics | Prometheus · Dynatrace · Datadog |
| Logs | Loki · ClickHouse |
| Traces | Tempo · Jaeger |
自然言語 → クエリ自動生成 — /datasources/explore で「決済サービスの 5xx の推移を見せて」のような自然言語を入力すると、AI が PromQL / LogQL / TraceQL / SQL に変換して実行します。AI アシスタントの datasource ルートが外部メトリクスに関する質問を自動分類し、同じエンジンを使用します。
オブザーバビリティツールごとに異なるクエリ言語を覚える必要なく、自然言語 1 行で Prometheus でも Loki でも Jaeger でも照会 — オペレーターの参入障壁を大きく下げます。
コードで確認できる追加の強み
| 強み | 内容 |
|---|---|
| AI ツールアーキテクチャ | 8 つのロールベース AgentCore Gateway · 125 MCP ツール · 19 Lambda |
| マルチルート合成 | 分類器が質問を 11 ルートのうち 1〜3 個に分類して並列呼び出し後に総合(ADR-002/025) |
| アラートパイプライン | Webhook(CloudWatch SNS/Alertmanager/Grafana)→ 相関分析 → AI 自動診断 → Slack(ADR-009) |
| イベント事前スケーリング | 過去メトリクスの分析 → Bedrock が多段階ウォームアッププラン・スクリプトを生成(ADR-010、レビュー後実行) |
| CIS コンプライアンス | Powerpipe で CIS v1.5〜v4.0、431 個のコントロールをベンチマーク |
| セキュリティ設計 | 外部呼び出しの SSRF allowlist、管理者ゲート(adminEmails)、変更操作ゲートフレームワーク(ADR-029) |
| 設計の透明性 | 32 個の ADR — すべての主要な決定が韓国語/英語で文書化 |
推奨デモフロー(顧客セッション)
- ダッシュボード — 全アカウント/全リソースを 1 画面に(マルチアカウント切り替えのデモ)
- AI アシスタント — 「セキュリティグループのうち 0.0.0.0/0 が開いているものを探して」のような自然言語クエリ → マルチルート動作
- AI 総合診断 — Well-Architected レポート生成 → DOCX/PDF エクスポート
- EKS コンテナコスト — OpenCost ネームスペース別コスト
- 自然言語オブザーバビリティクエリ —
/datasources/exploreで PromQL 自動生成 - コスト/インベントリ — 推移と削減ポイント